○新冠町高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に係る道路の構造に関する基準を定める条例

平成24年12月18日

条例第17号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 歩道等(第3条―第10条)

第3章 乗合自動車停留所(第11条・第12条)

第4章 自動車駐車場(第13条―第17条)

第5章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等(第18条―第22条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第10条第2項の規定に基づき、高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に係る道路(町が管理する町道をいう。以下同じ。)の構造に関する基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語は、法及び移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令(平成18年国土交通省令第116号)において使用する用語の例による。

第2章 歩道等

(歩道)

第3条 道路(自転車歩行者道を設ける道路を除く。)には、歩道を設けるものとする。

(有効幅員)

第4条 歩道の有効幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあつては3.5メートル以上、その他の道路にあつては2メートル以上とするものとする。

2 自転車歩行者道の有効幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあつては4メートル以上、その他の道路にあつては3メートル以上とするものとする。

3 歩道及び自転車歩行者道(以下「歩道等」という。)の有効幅員を定めるに当たつては、当該歩道等の高齢者、障がい者等の交通の状況を考慮するものとする。

(舗装等)

第5条 歩道等の舗装は、雨水を地下に円滑に浸透させることができる構造とするものとする。ただし、道路の構造、気象状況その他の特別の状況によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 歩道等の舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとするものとする。

3 歩道等に排水施設を設ける場合は、つえ、車椅子のキャスター等が落ち込まない構造の溝蓋を設けるものとする。

(勾配)

第6条 歩道等の縦断勾配は、5パーセント以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、8パーセント以下とすることができる。

2 歩道等(車両乗入れ部を除く。)の横断勾配は、1パーセント以下とするものとする。ただし、前条第1項ただし書に規定する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、2パーセント以下とすることができる。

(歩道等と車道等の分離)

第7条 歩道等には、車道、車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けるものとする。

2 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは15センチメートル以上とし、当該歩道等の構造及び交通の状況並びに沿道の土地利用の状況等を考慮して定めるものとする。

3 歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するため必要がある場合においては、歩道等と車道等の間に植樹帯を設け、又は歩道等の車道等側に並木若しくは柵を設けるものとする。

(高さ)

第8条 歩道等(縁石を除く。)の車道等に対する高さは、5センチメートルを標準とするものとする。ただし、横断歩道に接続する当該歩道等の部分にあつては、この限りではない。

2 前項の高さを定めるに当たつては、乗合自動車停留所及び車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。

(横断歩道に接続する歩道等の部分)

第9条 横断歩道に接続する歩道等の部分の縁端は車道等の部分より高くするものとし、その段差は2センチメートルを標準とするものとする。

2 横断歩道に接続する歩道等の部分は、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が円滑に転回できる構造とするものとする。

(車両乗入れ部)

第10条 第4条の規定にかかわらず、車両乗入れ部のうち第6条第2項の規定による基準を満たす部分の有効幅員は、2メートル以上とするものとする。

第3章 乗合自動車停留所

(高さ)

第11条 乗合自動車停留所を設ける歩道等の部分の車道等に対する高さは、15センチメートルを標準とするものとする。

(ベンチ及び上屋)

第12条 乗合自動車停留所には、ベンチ及び上屋を設けるものとする。ただし、それらの機能を代替する施設が既に存する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

第4章 自動車駐車場

(障がい者用駐車施設)

第13条 自動車駐車場には、障がい者が円滑に利用できる駐車の用に供する部分(以下「障がい者用駐車施設」という。)を設けるものとする。

2 障がい者用駐車施設の数は、自動車駐車場の全駐車台数が200以下の場合にあつては当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上とし、全駐車台数が200を超える場合にあつては当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上とするものとする。

3 障がい者用駐車施設は、次に定める構造とするものとする。

(1) 当該障がい者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

(2) 有効幅は、3.5メートル以上とすること。

(3) 障がい者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(障がい者用停車施設)

第14条 自動車駐車場の、自動車の出入口又は障がい者用駐車施設を設ける階には、障がい者が円滑に利用できる停車の用に供する部分(以下「障がい者用停車施設」という。)を設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 障がい者用停車施設は、次に定める構造とするものとする。

(1) 当該障がい者用停車施設へ通ずる歩行者の出入口からの距離ができるだけ短くなる位置に設けること。

(2) 車両への乗降の用に供する部分の有効幅及び有効奥行きを1.5メートル以上とすることその他の方法により、障がい者が安全かつ円滑に乗降できる構造とすること。

(3) 障がい者用である旨を見やすい方法により表示すること。

(出入口)

第15条 自動車駐車場の歩行者の出入口は、次に定める構造とするものとする。ただし、当該出入口に近接した位置に設けられる歩行者の出入口については、この限りでない。

(1) 有効幅は、90センチメートル以上とすること。ただし、当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち1以上の出入口の有効幅は、1.2メートル以上とすること。

(2) 戸を設ける場合は、当該戸は、有効幅を1.2メートル以上とする当該自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口のうち、1以上の出入口にあつては自動的に開閉する構造とし、その他の出入口にあつては車椅子使用者が円滑に開閉して通過できる構造とすること。

(3) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(通路)

第16条 障がい者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口から当該障がい者用駐車施設に至る通路のうち1以上の通路は、次に定める構造とするものとする。

(1) 有効幅員は、2メートル以上とすること。

(2) 車椅子使用者が通過する際に支障となる段差を設けないこと。

(3) 路面は、平たんで、かつ、滑りにくい仕上げとすること。

(屋根)

第17条 屋外に設けられる自動車駐車場の障がい者用駐車施設、障がい者用停車施設及び第16条に規定する通路には、屋根を設けるものとする。

第5章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等

(案内標識)

第18条 交差点、駅前広場その他の移動の方向を示す必要がある箇所には、高齢者、障がい者等が見やすい位置に、高齢者、障がい者等が日常生活又は社会生活において利用すると認められる官公庁施設、福祉施設その他の施設の移動等円滑化のために必要な施設の案内標識を設けるものとする。

2 前項の案内標識には、点字、音声その他の方法により視覚障がい者を案内する設備を設け、かつ、障がい者、高齢者等が円滑に利用できるものとする。

(視覚障がい者誘導用ブロック)

第19条 歩道等、乗合自動車停留所の乗降場及び自動車駐車場の通路には、視覚障がい者の円滑な移動のために必要であると認められる箇所に、視覚障がい者誘導用ブロックを敷設するものとする。

2 視覚障がい者誘導用ブロックの色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とするものとする。

3 視覚障がい者誘導用ブロックが敷設された箇所のうち、視覚障がい者の円滑な移動のために必要であると認められる箇所に、音声により視覚障がい者を案内する設備を設けるものとする。

(休憩施設)

第20条 歩道等には、適当な間隔でベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、これらの機能を代替するための施設が既に存する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(照明施設)

第21条 歩道等には、照明施設を連続して設けるものとする。ただし、夜間における当該歩道等の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

2 乗合自動車停留所及び自動車駐車場には、移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、照明施設を設けるものとする。ただし、夜間における当該乗合自動車停留所及び自動車駐車場の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

(防雪施設)

第22条 歩道等において、積雪又は凍結により、高齢者、障がい者等の安全かつ円滑な通行に著しく支障を及ぼすおそれのある箇所には、融雪施設、流雪溝又は雪覆工を設けるものとする。

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 第3条の規定により歩道を設けるものとされる道路の区間のうち、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同条の規定にかかわらず、当分の間、歩道に代えて、車道及びこれに接続する路肩の路面における凸部、車道における狭窄部又は屈曲部その他の自動車を減速させて歩行者又は自転車の安全な通行を確保するための道路の部分を設けることができる。

3 第3条の規定により歩道を設けるものとされる道路の区間のうち、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、第4条第1項の規定にかかわらず、当分の間、当該区間における歩道の有効幅員を1.5メートルまで縮小することができる。

4 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ないため、第8条の規定による基準をそのまま適用することが適当でないと認められるときは、当分の間、この規定による基準によらないことができる。

5 第10条に規定する有効幅員は、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同条の規定にかかわらず、当分の間、これを1メートルまで縮小することができる。

新冠町高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に係る道路の構造に関する基準を定める条例

平成24年12月18日 条例第17号

(平成25年4月1日施行)