○新冠町再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び地域との共生に関する条例

令和8年9月11日

条例第18号

(目的)

第1条 この条例は、再生可能エネルギー発電設備の設置、運用及び廃止に関し必要な事項を定めることにより、町民の安心で安全な生活環境の確保、自然環境及び良好な景観の保全並びに地域との共生を図り、もつて新冠町の持続可能な発展に資することを目的とする。

(基本理念)

第2条 再生可能エネルギー発電事業は、町、事業者、町民その他地域の関係者相互の密接な連携の下に、地域の活力の向上及び持続的な発展を図ることを旨として行わなければならない。

2 再生可能エネルギー発電事業は、自然環境、景観及び生活環境に配慮し、適正に行わなければならない。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 再生可能エネルギー発電設備 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第2条第3項に規定する再生可能エネルギー源のうち太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等を電気に変換する設備及びその附帯設備をいう。

(2) 再生可能エネルギー発電事業 再生可能エネルギー発電設備の設置及び当該設備による発電を行う事業をいう。

(3) 事業区域 再生可能エネルギー発電事業の用に供する土地の区域をいう。

(4) 事業者 再生可能エネルギー発電事業を行い、又は行おうとする者をいう。

(5) 周辺関係者 事業区域の境界から一定の範囲内に居住し、又は土地若しくは建築物を所有する者、その他生活環境に影響を受ける恐れがある者をいう。

(適用範囲)

第4条 この条例は、発電出力の合計が10キロワット以上の再生可能エネルギー発電設備に適用する。

2 次に掲げる太陽光発電設備については、この条例を適用しない。

(1) 建築物の屋根又は屋上に設置するもの。

(2) 主として自家消費を目的とし、かつ生活環境又は景観に著しい影響を及ぼす恐れがないもの。

3 この条例の規定は、既に設置された再生可能エネルギー発電設備を増設することにより、前項に規定する発電出力以上となる事業においても適用する。

(責務)

第5条 町は、再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び地域との共生を図るため必要な措置を講ずるものとする。

2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用に当たり、周辺の生活環境、自然環境及び景観に十分配慮するとともに、周辺関係者との良好な関係の構築に努めなければならない。

3 土地所有者等は、再生可能エネルギー発電事業により、自然環境若しくは、景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が生ずることのないよう、事業区域に係る土地を適正に管理しなければならない。

4 町民は、第1条に定める目的及び第2条に定める基本理念に基づき、町の施策及びこの条例に定める手続きの実施に協力するよう努めなければならない。

(設置禁止区域の指定)

第6条 町長は、防災、自然環境の保全又は再生可能エネルギー発電事業の地域との共生のために次の各号に掲げる区域を設置禁止区域に指定する。

(1) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)第7条第1項の土砂災害警戒区域及び第9条第1項の土砂災害特別警戒区域。

(2) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第3条第1項の急傾斜地崩壊危険区域。

(3) 地すべり防止法(昭和33年法律第30号)第3条第1項の地すべり防止区域。

(4) 森林法(昭和26年法律第249号)第25条の保安林。

(5) 砂防法(明治30年法律第29号)第2条の砂防指定地

(6) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)第93条第1項の埋蔵文化財を包蔵する土地。

(7) 自然公園法(昭和32年法律第161号)第2条第2号の国立公園及び第3号の国定公園。

(8) 前各号に掲げる区域のほか景観及び生活環境の保全を維持するため、規則で定める区域。

2 事業者は、前項で指定した禁止区域を事業区域に定めてはならない。ただし、町長が、あらかじめ関係機関と協議のうえ事業区域及びその周辺区域の状況等により明らかに支障がないと認めたときは、この限りでない。

(事前協議)

第7条 事業者は、再生可能エネルギー発電設備を設置しようとするときは、第9条の規定による届出をしようとする前に町長と協議をしなければならない。

2 町長は、前項の規定による協議があつたときは、事業者に対し、必要な指導及び助言をすることができる。

(周辺関係者への説明)

第8条 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の設置に当たり、周辺関係者に対し、事業内容、工事概要、生活環境、自然環境及び景観への影響並びに維持管理及び廃止時の措置について、説明会の開催その他適切な方法により説明しなければならない。

2 事業者は、前項の説明会の実施状況及び参加者の意見、並びに対応内容を記載した報告書を町長に提出しなければならない。

3 町長は、前項の報告書の内容を踏まえ、地域住民の理解を得られていないと認められるときは、事業者に対し必要な指導又は助言を行うことができる。

4 町長は、前項の指導又は助言にかかわらず、関係者との対話が図られていないと認めるときは、事業計画の見直しを求めることができる。

5 町長は、当該事業が周辺の自然環境、景観又は防災上の観点から適切でないと認めるときは、前各項にかかわらず、事業計画の見直しを求めることができる。

(事業計画)

第9条 事業者は、再生可能エネルギー発電事業を実施しようとする場合は、当該設置工事に着手する前の90日前までに事業計画に必要な書類を添付して、町長に届出なければならない。

2 事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

(1) 設備の概要。

(2) 事業区域及びその周辺の状況。

(3) 工事の方法及び工程。

(4) 生活環境、自然環境及び景観への配慮事項。

(5) 廃止時における撤去及び原状回復の方法。

3 事業者は、事業計画を変更しようとするときは、あらかじめ変更後の計画を町長に届出なければならない。

4 第1項の規定による届出をした事業者は、再生可能エネルギー発電設備の設置工事が完了したときは、速やかに規定で定めるところに従い、その旨を町長に届出なければならない。工事を中止したときも同様とする。

5 町長は、前項の規定による完了の報告があつたときは、速やかに届出の内容に適合していることを確認し、規則で定めるところにより、その結果を事業者に通知しなければならない。

6 町長は、届出を受けた事業計画が近隣町の行政区域内の生活環境等に影響を及ぼす恐れがあると認めるときは、当該近隣町の長に対し、その旨を通知し意見を求めることができる。

(協定の締結)

第10条 事業者が、前条で定める届出をしたときは、町長は必要があると認めるときは、当該事業者に対し再生可能エネルギー発電設備の運用並びに災害時及び事業廃止後の措置に関する協定の締結を求めることができる。

(遵守事項)

第11条 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用に当たり、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 土砂流出、濁水及び災害の防止。

(2) 反射光、その他生活環境への影響の低減。

(3) 景観に配慮した配置及び植栽等の実施。

(4) 安全対策及び適切な維持管理。

(維持管理に関する報告等)

第12条 事業者は、災害時又は生活環境等の保全に支障が生じないよう、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域内を常時安全かつ良好な状態となるよう維持管理しなければならない。

2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の稼働状況、保守点検その他維持管理の実施状況について、規則で定めるところにより、毎年度1回、町長に報告しなければならない。

(廃止の届出)

第13条 事業者は再生可能エネルギー発電事業を廃止しようとするときは、廃止しようとする日の30日前までに規則に定めるところにより、その旨を町長に届出なければならない。

2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備を廃止したときは、速やかに設備を撤去し、事業区域を適切に原状回復しなければならない。

(報告及び立入り調査)

第14条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、事業者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又は職員に事業区域に立入らせ、必要な調査をさせ又は関係者に質問させることができる。

2 前項の規定による立入調査を行う町の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

(指導、助言及び勧告)

第15条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができる。

2 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、事業者に対して、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(1) 事業者が第9条第1項又は第3項の規定による届出を行わず、又は虚偽の届出等をしたとき。

(2) 事業者が第9条第1項又は第3項の規定による届出をする前に設置工事に着手したとき。

(3) 事業者が第9条第4項の規定による届出を行わず、又は虚偽の届出等をしたとき。

(4) 事業者が第12条の規定による維持管理を怠り、事業区域外に被害を与えたとき又は被害を与えるおそれがあるとき。

(5) 事業者が第13条第1項の規定による届出を行わず、又は虚偽の届出等をしたとき。

(6) 事業者が前項の指導又は助言に正当な理由なく従わなかつたとき。

(公表)

第16条 町長は、前条の勧告を受けた事業者が正当な理由なく、これに従わないときは、その旨を公表することができる。

2 町長は、前項の規定により公表を行う場合は、あらかじめ事業者に対してその理由を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の規定は、この条例の施行の日以後にその設置工事に着手する再生可能エネルギー発電事業について適用する。

新冠町再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び地域との共生に関する条例

令和8年9月11日 条例第18号

(令和8年9月11日施行)