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更新日:平成25年3月1日

レコードの歴史

蓄音機を発明したのはトーマス・アルバ・エジソン(1847-1931年)というのが通説であるが、実はそれ以前にレオン・スコット(1817~79年)と、シャルル・クロス(1842~88年)の2人によって、きわめて重要な発明がなされている。

それは、エジソンの発明より、20年前の1857年にフランスの印刷技師エドアード・レオン・スコットはフォノトグラフ(Phonautograph)という油煙のススを付けたシリンダーを回転させ、羊皮紙の振動版にシェラックで貼り付けたブタの硬毛を、シリンダーに当てて、木製の樽型ホーンに向かって音を吹き込んだのだ。すると、振動版に付いた硬毛がススの上に波状の軌跡を作り音が波形として記録することができるものだった。この機械は実験装置として数台製作された。

また、もう一人のフランス人の詩人にして発明家シャルル・クロスは、エジソンが発明する数ヶ月前の1877年4月に、エジソンの録音再生理論とほぼ同じ機構の論文を発表している。(エジソンはシリンダー式、クロスはディスク式という違いがある。)その蓄音機はフォノグラフ(Phonograph)と命名された。

しかし、論文にとどまり実験は行われず、発表はエジソンの発明の直後であったため、実際に蓄音機を形あるものとして販売したのはエジソンが最初であるのは疑いもない事実である。